2.組み合わせによる価値観の衝突
私は過去8年にわたりカフェスタイル勉強会「Mama Cafe」(「e」はアキュート・アクセント付き)を主催して、1.3万人以上の学習相談を受けてきました。その中で、親子でトラブルが多発する傾向があります。それが母親はマルチタスク型、子どもがシングルタスク型の親子です。
親がマルチタスク型の場合、アンテナの張り方が広範囲にわたるため、子どもの一挙手一投足のすべてが見えてしまいます。とくに子どもの欠点、短所、行動しない点、親の思い通りにならないところなどが気になります。
すると、次のような言葉を子どもに伝えてしまいます。
「早くやってしまいなさい! 今やっておいたらあとで楽(得)でしょ!」
すると、子どもは、
「やりたくない!(嫌いだからやらない)」と返します。
これは2つの価値観の衝突です。
損得基準の親と好き嫌い基準の子どもが衝突すると、やがて親は子どもに無理やりやらせるようになり、親子関係が壊れていきかねません。
一方、親がシングルタスク型、子どもがマルチタスク型の場合「うちの子、勉強しなさいと言わなくてもやるんです」となるケースが多くあります。
なぜなら、シングルタスク型の親は、子どもの細かいところまで見ることはなく、とくに大きな問題がなければスルーするケースが少なくないからです。子どもは伸び伸びと成長して、マルチタスク型の特徴をいかして仕組みやスケジュール管理法を自ら作ってまわしていきます。
つまり、親は自分と子どもの特徴を知ったうえで、子どもへの接し方を工夫することが大切になってくるのです。
※本稿は、『勉強しない子には「1冊の手帳」をあげよう! パワーアップ完全版』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
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