強度近視に進行すると失明のリスクを高める深刻な状態にも…

強度近視の人は、日常生活において目の周りへの刺激を避け、年齢に応じた注意を払うことが重要です。

50歳以降は網膜剥離(はくり)のリスクが高まるため、飛蚊症(ひぶんしょう)が増えるなどの変化があれば、早めに眼科を受診しましょう。それ以外にも、上の表のように眼疾患のリスクが上がってしまいます。過去に強度近視でレーシックやICL手術を受けた方も、強度近視となって軸長が伸びた眼球の構造は変わらないため、定期的な眼科検診が必要です。

【図2】強度近視の人が抱える眼疾患リスク(『一生目が見える人のすごい習慣』より)

【図2】にまとめたとおり、強度近視は将来的な眼疾患リスクが高くなってしまいます。

近視は「ただ目が悪いだけ」ではなく、強度近視に進行すると失明のリスクを高める深刻な状態です。子供の頃からの予防と、適切な対策を講じることが、生涯にわたって健康な目を維持するために不可欠なのです。

眼鏡をかけている人も、コンタクトをつけている人も、必ず眼科に定期検診へ行き、自分の目の状態を検査してもらうようにしてください。

※本稿は、『一生目が見える人のすごい習慣』(扶桑社)の一部を再編集したものです。


一生目が見える人のすごい習慣』(著:真鍋佑介/扶桑社)

視覚は生きていく中で最も重要な感覚です。私たちは日常生活で得られる情報の8割を視覚から得ていると言われています。ですので、目という器官の健康を維持し、一生目が見えるようにしていく習慣作りが大事です。いくつかの急性疾患を除き、視力や視野は急激に悪くなるものではなく、だんだんと、ゆっくりと、しかし着実に悪くなっていきます。人生100年時代と言われる今、ずっと目が見える生活を送っていくなら、早めの検査、早めの生活改善、早めの治療が本当に大事になっていきます。日々の生活の中での食事や運動、睡眠と些細なことでも毎日続けていけば確実に変化があります。