体と財布への負担を減らすために

荻原 そんなに違うんですね。でも健康保険がありますから、患者本人の自己負担はその3割から1割ですみます。さらに高額療養費制度があるので、月々の患者の負担は約9万円が上限になる場合が多いと思うのですが……。

鎌田 そうです。ただ、健康保険が適用されない差額ベッド代や入院中の食費は意外にかかります。重症になるほど入院期間が延びますし、退院したあとでも抗がん剤治療などで通院が必要です。その分、医療費を毎月支払い続けなくちゃいけません。

荻原 早期発見できれば、治療期間も短くてすみますね。

鎌田 早く見つかるか進行してから見つかるかで、体への負担も財布への負担もまったく違うんです。働き盛りの人は仕事を長く休まなくちゃいけない場合もありますから、収入も気になります。子育て世代の人ほど、早い段階で検診を受けたほうがいい。

荻原 そこはケチっちゃいけませんね。

※本稿は、『お金が貯まる健康習慣』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。

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お金が貯まる健康習慣』(著:鎌田實、荻原博子/主婦の友社)

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