創刊以来、《女性の生き方研究》を積み重ねてきた『婦人公論』。この連載では、読者のみなさんへのアンケートを通して、今を生きる女性たちの本音にせまります。加齢とともに生じるさまざまな《不便》。今回は「どのような不便に悩まされているのか」についてリアルな声を集めました。
不自由さを感じるなら
今回、「日常生活で不便に感じていること」や「あったらいいなと思う器具・サービス」について回答をいただきました。そこで出てきた不自由、アイディアが発明品の開発に通じるかもしれません。
〈「生きるということは創作することである」という言葉のように、日常生活の中で何かを感じ、考え創るということは、人間にとってこの上ない喜びであると思います。
新製品を買って、充分使いこなすには、やはり頭を使います。また、それを自分に使い易く改造するのもよいでしょうし、別の用途を考えつくこともあるでしょう〉(1953年7月号)
戦後、発明協会や読売新聞社主催で、生活を豊かにする工夫、いわば「便利グッズ」のアイディアを募集した「女性発明展」。前述の一文は、第3回展で話題になった発明品を紹介した記事内の一節です。
記者によると、〈一日に何回も不自由さを感じる、生活用品についての発明が多かった〉といいます。