人前と舞台では大村崑やけど……
この日の取材は、東京都内の貸会議室で行った。エレベーターを降りて、取材場所の部屋まで歩いてくる崑ちゃんを見ていて、一つだけ気になったことがある。
歩幅が狭く、ヨタヨタ歩いているように見えたのだ。僕がそのことを話題にすると……。
「先生、やっぱりよう見てるわ。スーパーマン(ジムの担当トレーナー)にも言われるんです。もっと大股で歩いてくださいって。僕も人前に出たり、舞台に立ったりしたら“大村崑”ですから大股でシャキッと歩くんですけど、普段は年寄りの“岡村睦治(むつじ)(本名)”なんですわ。
さすがにトレーニングを始めてからはなくなりましたけど、以前は趣味みたいによう転んでましたから。まあ、この歳やから、いくらトレーニングしてるとはいえ、こけてケガせんように本能的に小股で歩いてるかもしれませんね」