提案を重ねる蔦重
そのやりとりを見ていた蔦重。キセルを置くとすっと立ち上がり、「春章先生。俄の絵、描きますか?」と春章にたずねます。
祭りはもう始まってしまった、と指摘する春章に対して「錦絵は難しいけど、墨摺の冊子ならできますよ」と提案を重ねる蔦重。
ハッと顔をあげた春章に対し、蔦重が「今日のが春章の手にかかればどうなんのか、俺も見てみてえし」と続けて話すと「だよな!」と応じる春章。
「今日のはこんなじゃねえ!これじゃねえよな!」と春章が高揚した様子を見せると、すかさず蔦重は「へえ!先生が見たのを書いてくだせえよ!」と伝えます。