平沢常富にも提案を

へへ!と喜ぶ春章。そこへ出羽国久保田藩の藩士で江戸城の留守居役・平沢常富(朋誠堂喜三二)がやってきます。

青本の企画を反故にしたことを詫びつつも、祭りを盛り上げた蔦重たちの貢献を褒める平沢を前に、すかさず「あの…序ぐらいなら書いていただくことできませんか?」と頭を下げた蔦重。

鱗形屋(片岡愛之助さん)との関係性もあり、一度は蔦重の元で青本を出すことは難しいという結論に至った二人でしたが、この提案に平沢は「お、おう」と承諾。

かくして春章の絵と喜三二の言葉が一冊になった『明月余情』は「俄の土産に」と飛ぶように売れ、つたやには客が殺到するのでした。