そして、物語は、阪神淡路大震災から30年後の令和7年1月17日に。
テレビでは、阪神淡路大震災についての映像が流れている。
おむすびを握る結に、「今年も行くの?」と尋ねる歩。
結が出かけた公園に待っていたのは1人の女性。
「雅美さん!」と声をかける結。かつて結が被災した時、避難所でおむすびを渡してくれた人だった。その時、結はおむすびが「冷たい」と言ってしまったことがずっと心に引っかかっていたのだ。
おむすびを口にした雅美さんは、「まだ、あったかいね」と笑顔をみせる。復興した神戸の街を見ながら、2人がおむすびを食べるシーンで、物語は幕をおろした。