プロデビューが決まった矢先
専業主夫ともいえない男性が登場するのは、なんとも珍しく感じる。
るいと出会った頃のジョーは、戦争孤児だったがジャズ喫茶の店主に拾われ、トランペッターとしての才能が開花。東京のレコード会社の社長が審査員を務めるオーディションで優勝し、プロデビューも決まった。しかし、いざ上京しレコーディングするとなると、トランペットが吹けなくなってしまった。
仲間たちが、他のことはできるのにトランペットだけ吹けないという原因不明の症状を治すため、医者を訪ね回り奔走するも、結局治らずプロデビューの夢は潰えてしまった。現代では病名がつくだろうが、当時は未知の病だったのかもしれない。
ジョーはるいのために別れようとするが、るいはどんなジョーでも受け入れる覚悟が決まっており、説得してふたりは家庭を持ったのだった。
このドラマで画期的だと思った点は他にある。それは、「夢が叶わないこと」を正面から描いていることだ。