親から「ルールを緩める」あり方

少し前までは、「手を引っ張ってでも学校に連れていく」というケースは少なくありませんでした。今でもとりあえず行けば大丈夫という感覚の大人は多いと思います。

これらはトラウマになるケースも多く、極力しないように努めたい方法です。

ではどうやって子どもと対話すればいいのか?

イメージ(写真提供:Photo AC)

先に、親の方からルールをちゃんと緩めてあげましょう。

休む選択肢を与えて、ほっとする状況を作らなければ、子どもは自分の気持ちを話す余裕もなくなってしまいます。可能ならば、時間を取ることが一番ですが、場合によっては周りから情報を得てもかまいません。学校には心理カウンセラーさんがいるケースも増えています。学校の先生は、あくまで学校にいる間の生徒の様子を把握する立場ですが、それら先生からの情報に基づいて「不登校になった事情を確認すること」ができるでしょう。ただ先生がトリガーになっているケースもゼロではありませんので、まずは本人に話を聞くこと……ここは重要になります。

ルールをちゃんと守らせるのは、ルールに理由があるからです。

「何となく(特に根拠がはっきりせず)守らせているルール」であれば、一旦立ち止まって、ルール自体を緩めて、違う方法を考える時代でもあると思います。

「休むのは悪いことじゃない」「休むのもあり」という選択肢を増やしてあげたうえで、何があったのか、何が必要なのかを一緒に考えて進みましょう。

また、気持ちはとても分かるのですが、親が少しでも学校に行ってほしいと思うと、子どもはくみ取って「週に1回だったらいくよ」「数学だけは行く」「保健室なら」などと妥協案を提示してくることもあります。が……あくまで我慢なので、長持ちしないケースがほとんどだと言われています。ではどうしたらいいのでしょうか?

まずは親の方が、「学校以外の学びの場所」について調べたり、家で出来る勉強やそれ以外の学び方について調べたりするなど、知ることが重要になってきます。

方法が分かれば、選択肢は増えます。子どもの選択肢を増やすのは親でもあります。