「自灯明」の教え

仏教の中心的な教えに「自利利他（じりりた）」の精神があります。

「他者の幸福や利益を優先して行動すること（利他）で、自分自身も安らぎを得られる（自利）」ということです。この二つは対立するものではなく、お互いに補完し合いながら調和を目指すものです。

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ですから仏教においても、周りを優先し過ぎて自分を消耗させることは良しとされません。自分のケアを怠ると、他者を助けるどころか、自分自身も周りも不幸にしてしまうからです。

そこで、お釈迦さまは、「自らを灯火とし、自らを拠り所にしなさい」と「自灯明（じとうみょう）」の教えを説きました。自分の心の平安がなければ、他者を助けることはできないという戒めです。