「人のために使う時間」が減った

ただね、楽しいこともないけど、やらないといけないことも年々減ってきました。人のために使う時間が減ってきました。

14歳で姉と漫才を始めて、結婚して、23歳で長男、28歳で二男が生まれました。ダンナのため、子どものため、お義母さんのため。ずっと誰かのために時間を使ってきました。仕事もしてましたけど、誰も子どもの弁当は詰めてくれない。ダンナが会社に行くのでウソでも起きて準備もしないといけない。結局こっちがやるしかないんです。1日の時間の円グラフ、ずっと「誰かのため」ばかりです。

今は仮に夜に寝られなかったとしても、それなら翌日ゆっくりしたらいいと思える。動かなくてもいい。自分の時間がある。もちろんいろいろな人生のカタチがあるとは思いますけど、私にとっては70歳になって手に入れたご褒美。そう思っています。

そして、この歳になって「歌を出しませんか」と言っていただけた。こんなことありえません。CDも売れない。プロが出しても難しい。テイチクさんが気を遣ってくださったのかもしれませんけど、これこそ大きなご褒美です。