ほっとするシーンに
べらぼうは江戸のポップカルチャーが生まれる様子が描かれています。当時、どんなものが愛されて、どういうふうに芸術文化が発展していったのか、ものすごく興味がありました。それを、人間ドラマと政治ドラマを交えながら描かれているのが魅力的です。
女性としては、吉原の花魁たちの切ない恋や、どうしようもない苦しい人生のなかでも自分たちらしく輝ける瞬間を見つけて信じて進む姿が胸に響きました。感情移入して観てしまって、一緒に泣いたり、現代に生まれてよかったなと思ったりしています。女性視点で見るとより心が揺さぶられる作品ではないでしょうか。
瀬川(小芝風花)との実らなかった恋のお話もすごく好きですが、ほっとするのは、蔦重と九郎助稲荷(綾瀬はるか)のシーンです。蔦重の本音が見える。蔦重が自分のなかでの答えが見えて、「よし、次に進もう」と前に向けるよりどころになっている様子に癒されます。
狂歌は、蔦重がヒット作をどんどん生み出していくきっかけの一つとなります。お話がぐっと動くシーンの火付け役です。「屁」で歌を詠むような、かなり砕けた場面もあるので楽しんで見ていただければと思います。べらぼうには、緊迫感あるシーンや胸が痛くなるシーンもありますが、狂歌のシーンは観ていて笑顔になれる、ほっとしていただけるシーンが多いので、楽しんで観ていただけるとうれしいです。
【NHK公式サイトより】
大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築き時にお上に目を付けられても面白さを追求し続けた人物〈蔦重〉こと蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯。笑いと涙と謎に満ちた〈痛快〉エンターテインメントドラマ!
【キャスト】
横浜流星/安田顕/小芝風花/岡山天音/寛一郎/市原隼人/片岡愛之助/高橋克実/里見浩太朗/渡辺謙
【作】
森下佳子
【放送予定】
[総合]日曜 午後8時00分 / 再放送 翌週土曜 午後1時05分
[BS・BSP4K]日曜 午後6時00分
[BSP4K]日曜 午後0時15分/ (再放送)日曜 午後6時00分