<図2>人が「幸せ」と感じる状況は?図を拡大

図2にあるように、人がもっとも幸せを感じるのは、欲しいものが手に入ったり、おいしいものを食べたりなどの「基本的欲求」を満たした時よりも、「人的交流」、つまり人と接した時です。

ほかにも、コミュニケーションをとったり、会話をする中で記憶を遡ったりすることが脳への刺激となり、記憶力の低下を抑制する効果があります。

もちろん、人とのかかわりがすべて健康にプラスになるとは限りません。流行病の感染リスクも高まりますし、思春期や壮年期には学校や職場での人間関係がストレスの原因となることもあるでしょう。

ただ、他者からの助けや支えを必要とする傾向があるシニア世代は、人と接することで得られる安心感や喜びといったメリットのほうが大きいのです。

脳卒中の回復期においても、病後の生活やリハビリをサポートしてくれる人がいるかいないかで、予後が大きく変わることがわかっています。