桂子さんの美意識を感じて
――桂子さんにお会いしたことは役作りに生かせそうですか
普段役を演じるときには、自分のなかでその人を想像して、その人に対して取材を重ねるような感覚があります。実在の方を演じる時には、実際にお話を聞けるということがすごく大きいです。桂子さんは人生で自分が何を選択するかというところに美意識を持っていらっしゃる方。そこは演じる上でしっかりと表現したいと思います。
今回は舞台なので稽古時間をしっかりとって、みんなで一つの作品を突き詰められます。キャストや制作側それぞれが持つ桂子さんの印象があると思います。自分のなかで「桂子さんはこういう人だ」というイメージを作り上げてしまうと、みんなとのお芝居で生まれるものを取りこぼしてしまう可能性もあるので、そこのバランスをとるのがいちばんの課題です。
夫のフランク役を演じてくださるのが、ウエンツ瑛士さんです。ウエンツさんは、私のどんな小さな言葉でも拾い上げてくださいますし、ご自身の意見や気持ちを常に普段の会話の中で伝えてくださいます。冗談もたくさん言って、その場の空気をすごく明るくしてくださる方なのでとっても安心感があります。
これから稽古場で悩むこともたくさんあると思いますが、 ウエンツさんが隣にいてくれたら相談できますし、とても頼りにしています。