『男おいどん』『銀河鉄道999』『宇宙海賊キャプテンハーロック』など、数々の名作を生みだした漫画家、松本零士さん。その松本零士さんの没後初となる展覧会が、25年6月20日より東京シティビューにて開催される。(構成:本誌編集部)
創作世界を丸ごと体感
『男おいどん』『銀河鉄道999』『宇宙海賊キャプテンハーロック』など、数々の名作を生みだした漫画家、松本零士さん。『銀河鉄道999』はアニメ化されると大ヒットし、多くの子どもたちの宇宙への憧れを搔き立てた。
2023年2月、惜しまれつつも85歳で逝去したが、最期まで創作への意欲は尽きなかったという。その松本零士さんの没後初となる展覧会が、25年6月20日より東京シティビューにて開催される。

東京会場では999号が出迎える〈『銀河鉄道999』「出発のバラード」(c) 松本零士/零時社・東映アニメーション〉※画像はイメージ。東京会場限定の演出です
「父が亡くなった後、未整理のままになっていた大量の原稿と向き合いました。まとめると段ボール箱100箱以上にもなる原稿を1枚1枚確認する作業は大変でしたが、作品の持つパワーに圧倒される日々でもありました」
そう語るのは一人娘であり、両親の設立した漫画制作スタジオ「零時社」の代表取締役を引き継いだ松本摩紀子さん。幼少期は原稿に触るのはご法度。父の創作過程をつぶさに見ることはなかったという。
それだけに、「70年という長い年月、漫画を描くことを好きでいられた父は幸せだったと改めて実感しました」と父の功績を振り返った摩紀子さん。