展覧会は東京から、零士氏の故郷・福岡県北九州市をまわり、さらに日本各地へと巡回する大規模なもの。

内容は初公開づくしで、デビュー前の14歳の頃に零士さんが描いた未発表の漫画原画、自画像、デビュー当時の「創作ノート」、カラー原画、直筆の絵コンテ、実際に使用していた道具など、300点以上を展示。「松本零士の創作世界」を丸ごと体感できる構成だ。

 

『虫の世界探険記』未発表1952年 (c) 松本零士/零時社

 

「漫画原稿の枠外に編集者の方が書き込んだ修正の数々からは、父をはじめ当時の関係者の熱量が伝わってきますし、原画からは筆の流れや線の強さまで見て取れます。松本零士という一人の表現者が一生をかけて注いだ作品への情熱を、ぜひ間近で見て感じていただけたら嬉しいですね」(摩紀子さん)

 

展覧会
『銀河鉄道999』50周年プロジェクト 松本零士展 創作の旅路

●6月20日(金)~9月7日(日)
「東京シティビュー」(東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー52階)
●9月27日(土)~1月12日(月祝)
「北九州市漫画ミュージアム」(福岡県北九州市小倉北区浅野2-14-5)
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