朝ドラは、やっぱり特別感がありますね。日本中の方がご覧になるので、反響がとにかく大きい。それこそ、僕がこうして幅広く仕事をさせていただくようになったのは、2020年に放送された朝ドラ『エール』に語りとして参加したのがきっかけです。

数シーンだけ俳優としても出演し、「朝ドラの仕事をしているんだね」と大勢の方から応援していただけるように。そのおかげもあって、翌年放送されたドラマ『最愛』には俳優として呼んでいただきました。

実は、連続ドラマにレギュラー出演したのは『最愛』が初めてなんです。撮影当時、すでに50歳でしたから、完全に大器晩成型だと思います(笑)。

子どもの頃からボーッとした性格で、すべてがゆっくり進んでいるような感覚。加えて不器用なので、ひとつのことができるようになるまでに、人より時間がかかるんです。

50代になってようやく、若い頃に「こうなっているといいな」と思い描いていた自分に近づいたような気がしています。