「煮詰まった状態の人が気持ちを切り替えていく姿には共感が集まります」(小坂編集長)

 

スー そういう生々しいところも含めて、「発言小町」を見るのがやめられないっていうこともありますが。ただ私は、やっぱり“駄トピ”が最高だなと思います。

小坂 “駄トピ”、いいですよね。

スー 私が「小町拝見」のコラムで取り上げた驚愕の効果!肩こりにSEIMEIっていう駄トピは、「羽生結弦くんの演技を真似して踊ると肩こりが解消される」っていうもので。なんだそれ! って。(笑)

三浦 そうそう。スーさん、それで自分でも4分半、羽生さんの演技動画にあわせて踊ってみられたんですよね。(笑)

スー こういうトピックにつくレスの方が盛り上がってて面白かったりしますよね。その人の邪悪なところを引き出すトピックもあれば、愉快なところを引き出してくるトピックもある。人のいろいろな面が「発言小町」のなかで新陳代謝し続けているから、みんなに読まれるんじゃないかなと思います。

三浦 よく、「横ですが」ってレスを書き始める人がいるじゃないですか。「ちょっと話が横に逸れちゃうけれど、これってどうなんでしょう」という意味ですが、そういう脇道へ逸れるレスも許容することで話が広がっていくのも、「発言小町」の魅力ですよね。

小坂 広がりという点では、お子さんを震災で亡くしたトピ主がラジオで聞いたお話を探していた、子供を亡くしました。昔話を探していますという2011年のトピックがありました。みんなから「あの話ではないか」「ラジオ局に問い合わせてみて」といったレスが続いて、最終的にそのお話を書いたシンガーソングライターのEPOさんにたどり着いたという。

三浦 あれはいい話でした。泣けます。EPOさんのホームページでも「発言小町」が紹介されて。「発言小町」の読者がEPOさんのページを見て、また感動したりしていました。

小坂 難しい問いにみんなで答えを探すという点では、ウメミヤを探して…というトピックも話題になりました。これは、先日亡くなられた梅宮辰夫さんがテレビ番組で紹介した料理をトピ主の義母が作っていたとかで、その料理を夫の実家では“ウメミヤ”と呼んでいた。トピ主の女性が夫の大好きなその料理のレシピを探しているっていう話なんですけれど。

三浦 割とあっさり解決していましたね(笑)。そこからみんなが、「私も作りました」「本当に美味しい」「こんなアレンジも!」と広がりを見せて。

小坂 さらに、編集部で梅宮辰夫さんに取材に行ってオリジナルのレシピを見せていただいたんですよ。

スー 本家も登場!

小坂 ウメミヤのレシピは、あのトピックの盛り上がりを受けて、クックパッドに転載されたと思います。