レバーにはビタミンAとビタミンB群が豊富

老けない肉のランキングには動物の舌(タン)や心臓(ハツ)、肝臓(レバー)などの副産物は除外しているが、あきはばら駅クリニック院長の大和田潔医師は「牛や豚のレバー」を一押しする。

「レバーは痛風につながるプリン体が多く含まれる一方で、筋肉再生と疲労回復に役立つという報告が複数あります。特に運動後などの疲労した時に適量を摂るといいでしょう。疲労は何らかのダメージから回復するために休息を求めている体のシグナルです。食事と睡眠で回復させることが重要ですね。回復力をキープすることは、老化を遅くする強い味方になります」

老けない肉 ベスト10<『老けない最強食』より>

レバーには「美容ビタミン」として知られるビタミンB2を始め、ビタミンB群が豊富だ。望月氏は「B群はチームプレーで働くことから、全体的に摂れるように意識するといいので、その観点からもレバーは優秀」と補足する。

「肉のなかで、抗酸化力の強いビタミンAと、皮膚や粘膜を守る働きがあるビタミンB2が圧倒的に多く含まれているのはレバーです。神経細胞を生成するアラキドン酸が含まれ、脳が老けないためにも重要ですし、肌を再生する効果もあります。

ただし、ビタミンAは脂溶性で体内に蓄積されるため、過剰摂取には注意が必要です。焼き鳥レバーの1串に一日の上限を超えるくらいの量が含まれています」

ビタミンAの推定平均必要量は50~64歳男性で650μgRAE(上限量は2700μgRAE)だが、焼き鳥レバー1本(約30g)で4200μgRAE。レバーを多めに食べた日があったら1週間くらいは控えて摂取量を調整しよう。ビタミンAを過剰摂取すると、吐き気や頭痛が起きることがあり、長期間の多量摂取では肝臓の異常や中枢神経系への影響がある。