「僕も少しずつ成長して、いずれ、『出会ってよかった』と思われる人間になりたいですね。」

いずれは海外の作品にも

5月半ばからは、渡辺謙さんの宣言通り『ピサロ』のアンコール公演が始まります。本当にうれしいですし、止まっていた時が動き出したという感じですね。

自分で言うのもなんですが、昨年の10回の公演は素晴らしかったと思います。でも、今年はそれを越えなくてはいけません。軸になる人物を演じることにプレッシャーもありますが、この1年に経験し、見聞きしたことによって、作品に対する理解を深めることができた気がしています。今年はもう少し自分を俯瞰して役に挑みたいですね。

作品の背景にある異文化の衝突は、約500年たった現代にも通じるものがある。最近は世界中で分断や差別が強まっている気がします。コロナをきっかけに欧米ではアジア系差別が起きていますし、日本国内にもさまざまな問題が。今こそ、この作品を多くの人に観ていただきたいです。

昨年に引き続き謙さんとお話しできる機会があることにも、感謝しています。僕も謙さんのように、いずれは海外の作品にも出演したいんです。先駆者である謙さんから、たくさんの刺激をいただいています。

デビューから4年間、作品を通じての多くの素晴らしい方々と出会えました。僕も少しずつ成長して、いずれ、「出会ってよかった」と思われる人間になりたいですね。

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