現在の標準治療に欠けているのは……
白内障は、目のレンズに相当する水晶体が白く濁る病気です。加齢のほか紫外線などから発生する活性酸素により、水晶体のたんぱく質が変性して濁り、視力が低下します。
水晶体には血管がないため、目の中を循環している房水が水晶体に栄養と酸素を供給しています。房水は毛様体でつくられています。血流が悪くなると房水の循環も悪くなり、水晶体に十分な栄養と酸素が届かなくなってたんぱく質の変性を抑えられず、白内障が進みやすくなります。
白内障の方は、水晶体を人工のレンズに入れ替える手術を行うことで、視力は戻ります。ただし、生活に不便がある場合は手術も必要ですが、すぐに手術を受けるのはお勧めできません。白内障の手術後、黄斑変性という病気の発症率が約3倍になるというデータがあるからです。手術は慎重に決める必要があります。
現在の標準治療には、症状の進行阻止や改善に欠かせない「生活習慣の見直し」という視点が欠けています。目の病気を予防・改善するには、まず食事や運動など生活習慣を見直して、全身の血流をよくすることが大切です。
※本稿は、『緑内障・白内障は血流の改善でよくなる 黄斑変性・糖尿病網膜症・ドライアイにも効果』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
『緑内障・白内障は血流の改善でよくなる 黄斑変性・糖尿病網膜症・ドライアイにも効果』(著:山口康三/徳間書店)
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