この記事の目次
キッコーマン座談会 参加の方々 1:母の愛情が詰まった食卓の記憶 2:戦争が刻んだ食への執着 3:食事は人間関係のバロメーター 4:キッコーマンと「おいしい記憶」の出会い 5:食育への思い
6:現代の食卓事情「一緒に食べてるのに孤食ですよ」
7:記憶に残る味と体験
8:地域による味の違い
9:対談を通じてわかる「おいしい記憶」のこと ネットで話題の「夫(元木さん)の体重減少」について

6:現代の食卓事情「一緒に食べてるのに孤食ですよ」

ー現代の食卓の問題については?

大神:我が家でいうと、4人で食事をしていても、ほっといたら、みんな携帯を見ながら食べるんですよ。だからしゃべらないんです。一緒に食べてるのに孤食ですよ。

ーその一方で、息子たちに「何が食べたい?」と聞いても返ってくる答えに母親としての複雑な思いもあるようですが…。

大神:「何でもいい」って言われちゃうので。「何でもいい」が一番母は大嫌いですからね。

インタビューに答える大神さん
元プロ野球選手の妻として、野球少年2人の母として、家族の体調管理を担う大神さん

7:記憶に残る味と体験

ー大津山さんの小学校1、2年の頃の記憶とは?

大津山:毎週土曜日、同級生の”よしこちゃん”の家に行ってたんですよ。そこで、よしこちゃんのお母さんのおいしい卵焼きを、うちじゃ食べられないおいしい卵焼きを食べさせてもらう。

母に「ああいう、おいしい卵焼き作ってよ」と言ったら、「そんなこと言うんだったら、よしこちゃんのうちの子どもになりなさい!」って泣かされるんですけどね。(笑)

ーその卵焼きはどんな味だったのでしょう?

大津山:上品な甘さがあったなって思うんですけど、きれいに、本当にきれいに照りがついてて、すごくきれい。例えば出張の際など、朝食にだし巻き卵が出てきたりしますが、よしこちゃん家の卵焼きが「おいしかったなぁ」と思い出します。

8:地域による味の違い

ー小田桐さんは満州から北海道、そして金沢へと移り住む中で、食文化の違いを実感したそうですね。

小田桐:金沢で初めて絹ごし豆腐を食べた時に、豆腐だってわかんなかったんですよ。(しばらくの間)豆腐以外の食べ物だとばかり思っていました。北海道で食べていた豆腐は固くて…別ものでしたから。

ー関西でもお仕事をされたそうですが、思い出はありますか?

小田桐:関西の(東京にはない)味の文化みたいなのがあって、おいしいふぐなんかも関西で覚えさせてもらいましたね。おいしさの種類の奥深さっていうんでしょうか、やっぱり日本ってすごいと思います。