痩せと関連する菌

一方、痩せと関連する菌は、水溶性食物繊維を餌にして、脂肪の燃焼を高める短鎖脂肪酸という物質を作ります。短鎖脂肪酸は交感神経を刺激してエネルギー消費を高め、内臓脂肪が中性脂肪を取り込んで大きくなるのを防いでいます。

だから、この菌がたくさんいると脂肪がつきにくくなるのですが、肥満していた人が痩せると、なんと、痩せと関連する菌の比率が自然に高まります。痩せれば痩せるほど痩せる、よい循環ができるわけです。

『これをやめれば痩せられる: 医学的に正しい ダイエットNG習慣ランキング』(著:奥田昌子/東洋経済新報社)

「痩せる菌」を移植できたら、どんなにいいだろう、ですって? 残念ながら、それは不可能です。実験室や工場で育てた菌を口からとっても、もとからすんでいる腸内細菌との競争に負けて、早ければ2日、遅くても1週間で追い出されてしまうからです。

腸内細菌で痩せたいなら、水溶性食物繊維を摂取して、痩せと関連する菌を元気にすることを考えましょう。少量で満腹感が得られる不溶性食物繊維の摂取もお忘れなく。