自分の感情とよく向き合うことで、幸せを追求していくことのできる『アドラー心理学』では【怒り】という感情は、「自分自身で選んでいる」と考えられています。「パワハラが気になり、部下を怒れない」「ささいなことでムカつき、自己嫌悪に」「マウンティングする友達に、モヤモヤ」そんな感情にとらわれないためには、どうすればいいのでしょうか。ライフコーチである小泉健一さんが、自身の経験とアドラー心理学を活かして解説してくれる著書『その気持ち、我慢するより、できることがあるかもよ?アドラー心理学でわかった怒りのトリセツ』より一部を抜粋して紹介します。
パートナーが家事をやってくれない
脱いだ服を片付けない、トイレや風呂を掃除してくれない、料理してくれない、使っていない部屋の電気をつけっぱなしにしている……など、「パートナーが家事をやってくれない」ということで悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
些細なことから喧嘩になってしまうこともあるでしょう。
こんなとき、アドラー心理学では次のように捉えています。
相手がなぜやってくれないのかを考えるのではなく、相手に対して自分がどんな期待を持っているかを考えてみましょう。
期待と現実の差。それが不満の元になっているからです。
そしてこちらも「課題の分離」が大切。コントロールできるのは自分のことだけ。
だからこそ「なんでやってくれないのか」と考えるだけ無駄なのです。
いくらパートナーでも自分とは違う人間なので完全に理解し合うのは不可能です。
パートナーに期待しているのはこちらの認知、価値観によるものです。
「相手は自分の思うとおりには動いてくれない」という前提で接しましよう。