102歳の化粧品販売員・堀野智子さん「ほお紅の入れ方で顔の印象が変わりますよ」(撮影:本社・武田裕介)
90歳を超えても元気な人は、どのように体をいたわっているのか。1日のスケジュールから、長年続けていることまで、二人の人生の先輩に話を聞いてみると―(撮影:本社・武田裕介)

102歳の化粧品販売員 堀野智子さん・前編よりつづく

毎日三食、自分で作る

一人暮らしでも、生活は規則正しい。朝は6時半頃に起きて、庭に来る猫にエサをやる。次に手を洗うのは、「夜中トイレに行った時、冷たい水が手にかかると目が覚めて眠れなくなっちゃう。だから朝に洗うんです」という。これも工夫なのだとか。

しばらく居間で座って一休みし、洗顔クリームで顔を洗う。

「大事なのはすすぎ。朝はお化粧をしていないから10回、夜は20回、ぬるま湯でしっかりすすぐと、お肌が変わりますよ」

茶の間に戻ってテレビを観ながら、スキンケア。「最初が、導入美容液。昔はなかったですけれど、その後につける化粧水や美容液の効果を引き出してくれる、いいものです」と、商品の説明もすべらかだ。

次にクリーム代わりにもなるというUVベースを重ね、ファンデーションをつけたら、ほお紅、口紅、眉を描く。

「お化粧は365日、しない日はないです。どこへも出かける予定がなくたって、今日みたいに友達が訪ねてくるかもしれませんからね」