厚生労働省が発表した「健康寿命の令和4年値について」によると、2022年の健康寿命は男性が72.57年、女性が75.45年となっています。そんななか、「健康長寿の基本は食生活にあります」と語るのは、お茶の水健康長寿クリニック院長の白澤卓二先生です。今回は白澤先生の著書『図解50歳からの長生き栄養術』から一部を抜粋し、健康長寿のための栄養学をご紹介します。
寝たきり予防はたんぱく質の摂取から
病気を予防し、寿命を延ばすための栄養素で、もっとも重要なのは、たんぱく質です。
高齢者のたんぱく質不足は筋力低下を招き、寝たきりの原因になります。
たんぱく質が十分に摂れているかどうかは、血液中のアルブミンの値(アルブミン値)が目安になります。
「栄養のものさし」とも呼ばれるアルブミン値は、成人では4.4~4.5g/dlに保たれていますが、一般的に、3.5~3.9g/dlでは低栄養予備軍、3.5g/dl以下では低栄養とされます。