自分にはどんなすばらしい人との出会いがあったか
人生の終わりに差しかかる頃、銀行の預金通帳を眺めるのが趣味という人もいるだろうけれど、それよりも自分にはどんなすばらしい人との出会いがあったかを思い返すのではないかと私は思う。
人との感動的な、時には小説的なとさえ言いたい出会いがあったことを豊かと言うなら、私の思い出の預金通帳も相当な高額になっていると言ってもいいのである。
どうしたら人と、感動的な出会いができるかと言うと、それは差し出すものが多い場合である。
差し出すものはお金やものではない。自分をさらけ出すことだ。そしてそのためには、わずかでもさらけ出せるほどの自分の内容、いささかの表現力、誠実と勇気もいるかもしれない。