腸から歯周病菌が侵入するルート
また、もうひとつは、腸から歯周病菌が侵入するルートです。
じつは、歯周病菌はわたしたちが食事で食べたものと一緒に消化管に入り、腸にまで到達しています。すると、歯周病菌の侵入により腸内の活性酸素が増え、腸内環境がかき乱されることになります。この腸内環境悪化でとりわけ問題なのは、腸壁のバリア機能が低下してしまう点です。
腸壁のバリア機能が低下すると、腸壁の粘膜細胞に隙間ができて内容物が漏れ出てしまう「リーキーガット症候群」も起こりやすくなります。これが起こると、腸内の細菌や毒素、活性酸素などが血中に入り、全身を回ってさまざまな不調や疾患を引き起こす原因になることが分かっています。
このように、歯周病を進ませてしまうと、活性酸素に勢いづけられたかのように、歯周病菌が体に対して牙をむくようになるのです。甘く見て放っていたら、人生を左右するような重大なトラブルにもつながりかねません。