ビタミンB群
ここでは、ビタミンの中でも種類が多い、ビタミンB群を紹介します。
ビタミンB群には、1、2、3、5、6、7、9、12と8種類あります。その中で一般的に、5はパントテン酸、7はビオチン、9は葉酸と呼ばれます。ビタミンBだけ種類が多いのは、かつて水溶性ビタミンの1つの種類だと思われていたからです。
ビタミンB1は、糖質を分解してエネルギーをつくり出すときに、重要な働きをします。このため、ビタミンB1不足では、糖質をエネルギーとして上手に使えなくなり、疲労感や倦怠感、動悸が生じます。ビタミンB1を多く含む豚肉や玄米、ナッツ類などで補いましょう。
アルコールの代謝にも必要とされるために、依存症になるほどお酒を飲む人にビタミンB1が不足しやすくなります。すると、意識障害を引き起こすウェルニッケ脳症や、記憶喪失に陥るコルサコフ症候群になるリスクが増します。
ビタミンB2は、細胞、皮膚、毛髪などの再生や成長を促し、粘膜を保護します。不足すると、皮膚炎、口内炎、角膜炎などが生じやすくなります。脂質のエネルギー転換も行なっているために、脂質の摂取量が多い人ほど不足しやすい傾向にあります。ビタミンB2はレバー、うなぎ、納豆などで補いましょう。
なお、糖尿病になると、糖質だけでなく脂質の代謝も悪くなるため、B1とB2をしっかり摂る必要があります。