ペットロスの悲しみ

2024年時点で、ペットの飼育頭数は犬が679万頭以上、猫が915万頭以上にも上るそう(一般社団法人ペットフード協会調べ)。

読者の皆さんの中にもペットを飼っている人がいるでしょう。そして「ペットは大切な家族」、そう思っている人も多いはずです。だからこそ、ペットを失うと深い悲しみに包まれると思います。

(写真提供:Photo AC)

愛するペットとの別れが原因で起こる精神的・身体的な不調は俗に「ペットロス」といわれます。気がつくと涙が出ている、何もする気になれない、食欲がない……そんなこともあるでしょう。

ペットと一緒に暮らしてきた家族なら、その悲しみを共有することができるでしょう。でも、家族以外の人にペットロスのつらさをわかってもらうことは、なかなか難しいかもしれません。その相手は同じ経験をしてないわけですから。

実は、自分のつらさを何でも相手にわかってもらえると思わないことって、すごく大事です。相手のつらさをわかったつもりになることもダメだし、相手がつらさをわかってくれると思うことも当然ダメ。だって他人なのだから、わかるわけがないんです。

「自分はこんなにつらいのにわかってもらえない」と言う人はめちゃくちゃ多いんですけど、誰にもわかってもらえなくてもそのつらさは本物。自分はつらいということを自分自身はわかっているわけだから、本当はそれだけでいいはずです。

つらい気持ちをどうしても誰かに聞いてもらいたいなら、友達などに打ち明けてみてもいいと思いますが、それに共感を示してくれるかどうかは相手次第です。

人間は感情を共有したがる生き物なので、「共感してほしい」「私のつらさをみんなに受け止めてほしい」と思うのは自然なことですが、それがかなうとは限らないということです。