2人の出会い
石井 僕は、亮太くんに忘れられない恩があって。僕の故郷の鳴門市で開催したイベント(*1)にゲストで来てくれたんだよね。しかも、突然誘ったのに、二つ返事でOKをくれて。
菊池 琢磨くんの存在はYouTubeを観て知っていたからね。
石井 そうそう。僕のチャンネル登録者数がまだ700人くらいのときに動画を観てくれて(笑)。登録者数約20万人の亮太くんが「素敵です」って言ってくれて、うれしかったことを覚えてる。
菊池 「こういうアレンジでこの曲を弾くんだ!?」と新鮮だった。すごく技巧的な曲なんだけど、琢磨くんはそれを感じさせない演奏なんだよね。技巧優先の人が弾くと、細かいパッセージワークがパチパチ弾いちゃうような感じになりがちなんだけれど、風のように弾いていて。いい意味でウィーンの風みたいなものを感じてリスペクトしてたんだよね。
そんな中でDMをもらったから、「これは絶対、何かの縁だ。これはもう行くしかない」と。
石井 しかも返事が早かった。ものすごい連絡無精で、今はなかなか返信をくれないのに(笑)。
そもそも当時の僕からしたら亮太くんは神のような存在で、自分から声をかけるなんて恐れ多い感じだったんだよね。それなのに、YouTubeでコラボもしてくれて、もう奇跡。そのおかげで僕の認知度も上がったと思うし、本当に恩しかない。
菊池 いやいや(笑)。
石井 その頃(2021年頃)、500日、毎日SNSに投稿してたよね。それもすごいと思ってた。毎日投稿って、僕も何回かやったことあるけど、メチャクチャ大変。
菊池 海外にいるとどうしてもリアルタイムで投稿できないこともあったから、予約投稿機能を使ったりして投稿してたね。もう今は絶対できない(笑)。
石井 X(旧Twitter)に自分の演奏を載せて、「これに合わせてみろ!」みたいな企画もやってたよね。いろんな人を巻き込んで自然な感じで拡散されていく企画で、「こういうアイデアってすごいな」と思ってた。時代とともにいろんな手法を駆使してるよね。先見の明があると思う。全然知られていなかった僕の「TAKU-音 TV」を見つけるくらいだから(笑)。