ネルラは魔性の女

評判の悪さは別とし、ネルラが魔性の女であるのは確かだ。自分に執拗に付きまとっていた黒川に対し、「(私が)好きなの? だから、いたぶりたいの?」と迫る。黒川は一笑に付すと思いきや、ネルラの魅力に参ってしまった。

ほかに鈴木家で犯人の可能性があるのはレオ。寛にはアリバイがある。一方でレオには動機がある。ネルラへの愛だ。

第6回でレオはネルラに対し、「アイツ(原田)と出会って本当に変わったね」と不快そうに言い、嫉妬心をのぞかせた。布勢に対しても妬みがあったのではないか。その場合、レオを我が子のように可愛がる孝が身代わりになっても不思議ではない。

レオは現在27歳。事件当時は12歳だから、布勢の殺害は難しかったかもしれない。しかし、そもそもレオの年齢については不審点がある。

アルバムを見るレオ(『しあわせな結婚』/(c)テレビ朝日)

やはり第6回、レオが自分の写真が収められたアルバムを見るシーンがあった。そこには2010年5月に自分が10歳の誕生日を迎えたときの写真があった。レオは現在27歳だから、計算が合わない。

レオを出産した直後に亡くなったという母親の位牌には平成11年(1999年)7月7日と記されている。アルバムの写真によると、レオが生まれたのは2000年のはずだから、これも合わない。レオは45歳のネルラと18歳違いということになっているが、アルバムの通りだと21歳違い。本当に姉弟なのか。