だから「元就」はやはり「もとなり」

本題に戻ります。石丸伸二さんの出現で、いっとき脚光を浴びた安芸高田市ですが、戦国時代、この町に本拠を置いた戦国大名が、あの毛利元就です。

この人、もちろん「もとなり」と読むのですが、文書で「もとなり」と仮名を付したものはないんじゃないかな。

史料編纂所が作成した「日本古文書ユニオンカタログ」というデータベースで調べた(みなさんも利用できます)ところ、「毛利元就」で検索すると3037件がヒット。でも「毛利元なり」「毛利もとなり」はともに0件。となると、どうして「就」を「なり」と読むんだ? その根拠は? という話になります。

そこで、重就さんの出番です。

先ほど書いたようなことを踏まえると、はじめ「しげなり」と読んでいたけれど、徳川家斉の登場で「しげたか」になった。だから「元就」はやはり「もとなり」なのだ、ということになるのです。

【関連記事】
<見せしめだよ>『べらぼう』次回予告。松平定信の厳しい統制を前に追い詰められる田沼派。居揃った戯作者、絵師、狂歌師を前に蔦重が告げた決意とは…
次回『べらぼう』あらすじ。世の空気が老中首座に抜擢された定信により一変、南畝も処罰の危機に。決意をかためた蔦重が訪れたのは…<ネタバレあり>
井之脇海 脚本を渡された時点で森下佳子さんから「新之助は後半かっこよくなるから!それでいて多分死ぬよ!」って(笑)。最も印象に残ったシーンは…大河ドラマ『べらぼう』インタビュー

大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)〜

【放送予定】2025年1月~

【作】森下佳子

【主演】横浜流星(蔦屋重三郎 役)

【制作統括】藤並英樹 【プロデューサー】石村将太、松田恭典 【演出】大原 拓、深川貴志

【放送予定】[総合]日曜 午後8時00分 / 再放送 翌週土曜 午後1時05分[BS・BSP4K]日曜 午後6時00分 [BSP4K]日曜 午後0時15分