元『装苑』編集長・徳田民子さんが、安曇野に移住して16年。「第2の人生」を自分らしく楽しむために、たくさんの物を手放し人生をリセットしていきました。たどりついたのは《シンプルって、心地いい》ということ。四季のはっきりした安曇野での暮らしやおしゃれの工夫、毎日をごきげんに過ごす秘訣などを語った、徳田さん初のエッセイ『80歳、私らしいシンプルライフ』より、一部を抜粋して紹介します。
ものをひとつひとつ整理したことで、自分が一番好きなものが見えてきました
移住は、新しく始まるこれからの暮らしに必要なものを見直すいい機会になりました。
東京にいるときは、ついあれもこれもと買い物をしていましたが、暮らしていたマンションは収納スペースが十分にあって、ものをため込んでしまいがちでした。
そんな便利な都会からはるか離れた安曇野への移住。ものの整理に思い切れる絶好のチャンスになりました。
移住を決めてから実際に引っ越すまで2年ほど時間があったので、ものをひとつひとつ吟味しながら整理することができました。
大きな家具から食器類、仕事柄増えてしまった衣類など、ありとあらゆるものです。
まずは「使うものだけを残す」ことを大前提に、ふるいにかけていきました。でも、「捨てる」ことって少し抵抗感がありますよね。
もったいないとか、愛着のあるものだったりとか。なので、リサイクルショップに持ち込んだり、 友人にあげたり。ほとんど捨てずに整理をしました。