さかもと未明さん

Facebookに「死にたいと思った」と投稿したところ、エンジン01仲間のさかもと未明さんからコメントが届きました。未明さんは若い40代に膠原病を発症し、一時は余命宣言され、今も不自由を抱えながら歌手として画家として国際的に活躍しているアーティストです。

 

先生、わたしも膠原病悪化で死ぬと言われた時、歩けず、コップも持てず、声も出ませんでした。いまは幸い歩いたり歌ったりできるし、絵も描いていますが、先生の発症のときと似ていて、更に痛みでのたうち回るくらいで、窓から飛び降りようとしたほどです。先生と同じで、治らないとわかったとき、なにかが吹っ切れ、残りをどれだけ真剣に過ごせるかと、考えが変わりました。

先生の活躍、生き方は世界中のALSのかたに励みになります。頑張ってくださいね。

 

難病の苦しみを乗り越えてきたからこそのコメントでした。

※本稿は、『ALS 苦しみの壁を超えて――利他の心で生かされ生かす』(明石書店)の一部を再編集したものです。

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ALS 苦しみの壁を超えて――利他の心で生かされ生かす』(著:谷川彰英/明石書店)

2018年にALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し、苦悩と絶望に追い込まれながらも、できることは必ずあるとあきらめずに生きてきた6年間、難病当事者としての著者の想いはどのように変わったのか、そして多くの人との出会いにより何を見つけたのか。

極限の不自由さと引きかえに手にした利他の心に生かされる自分、そして同時に支えてくれる人たちや苦しみの只中にいる人たちを生かしている自分に気づくまでの軌跡を赤裸々に綴る。