女の後をついていくと
ただ七日目の夜だけは違っていた。女の行動が変化したのではない。無言で差し出す手の上から、一文銭がなくなっていたのである。
「でも文句をつけるのも恐いじゃないですか。思わず無料で飴を渡したんですけど……」
さすがに怪しいぞと、こっそり女の後をつけてみた。
女は夜道をひたひた歩き、町はずれの寺へ入っていく。Aさんも境内へ追っていくと、女の姿は煙のように消えてしまった。
「えっ、と驚いてその場所を確認したら」
そこは最近つくられた新しい墓だった。
ただ七日目の夜だけは違っていた。女の行動が変化したのではない。無言で差し出す手の上から、一文銭がなくなっていたのである。
「でも文句をつけるのも恐いじゃないですか。思わず無料で飴を渡したんですけど……」
さすがに怪しいぞと、こっそり女の後をつけてみた。
女は夜道をひたひた歩き、町はずれの寺へ入っていく。Aさんも境内へ追っていくと、女の姿は煙のように消えてしまった。
「えっ、と驚いてその場所を確認したら」
そこは最近つくられた新しい墓だった。