台詞は日本語で、字幕スーパーの一人芝居が現地で大受けし、「ブラボー!」の渦だったとか。プルカレーテさんとは厚い友情で結ばれ、さらに栄誉ある「ウォーク・オブ・フェイム」を受賞し、ルーマニアの通りには蔵之介さんの名の刻まれたプレートが今回新しく加わった。
――ええ、大変な「ブラボー」で、スタンディングオベーションをしていただきました。プルカレーテさんが今回の芝居に関してのトークイベントで、「これまでに演出家と俳優との新しい関係はいろいろあったけれど、友情を感じた俳優はクラノスケだけだ」と言ってくださった。
「ウォーク・オブ・フェイム」に名前と星のマークが刻まれている日本人は、中村勘三郎さん、野田秀樹さん、串田和美さん、笈田(おいだ)ヨシさんで、僕も今回加えられました。心から感謝です。
おめでとうございます。秋の日本公演を楽しみにしています。
ヘアメイク:
晋一朗(IKEDAYA TOKYO)
スタイリング:
勝見宜人(Koa Hole inc.)
出典=『婦人公論』2025年9月号
佐々木蔵之介
俳優
さきくらのすけ1968年京都府生まれ。大学在学中に劇団「惑星ピスタチオ」の旗揚げに参加。退団後、上京。舞台のほかテレビドラマ、映画に数多く出演。佐々木さんの一人芝居『ヨナ-Jonah』は25年5・6月、ルーマニアを皮切りに東欧公演を終え、東京芸術劇場シアターウエストにて10月1~13日に上演、金沢、松本、水戸にて上演予定
公式サイト/X
関容子
エッセイスト
雑誌記者を経て、エッセイストに。1981年『日本の鶯――堀口大學聞書き』で日本エッセイスト・クラブ賞、角川短歌愛読者賞受賞。96年『花の脇役』で講談社エッセイ賞、2000年『芸づくし忠臣蔵』で読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞を受賞。『勘三郎伝説』『客席から見染めたひと』ほか著書多数。最新刊『銀座で逢ったひと』(小社刊)が好評発売中