仕事のことから家のこと、趣味や心の持ちようまで。達成したら行の頭にシールを貼ってモチベーションアップ

しんどい時期も、夢ノートだけは書き続けていました。今見返すと、「元気になってXXをする」という夢がたくさん並んでいる。「書く」ことで希望が潜在意識に刻まれ、毎日を乗り切る原動力になったのです。

また、母の晩年を振り返ると、「意欲を持ち続けること」の大切さを痛感します。母は、90歳の誕生日に大島紬の着物を着て祝ってもらうのを楽しみにしていて、見事に夢を叶えました。

しかし、母にとってはそこがゴールで、《90代》のことは考えていなかった。転倒したとき、母には完治後にやりたいことがなかったため、一気に弱ってしまったのです。「子どもに迷惑をかけたくない」という願望はあったようですが、それはポジティブな夢ではありませんから。

一方で、父は生前、「孫のお遊戯会に参加する」「次のオリンピックを観る」といったように、定期的に夢を設定して、張りのある毎日を送っていたのが強く印象に残っています。

今や人生100年時代。夢ノートは、気力が衰えやすくなる世代にこそ書いてほしい。夢というとハードルが高く感じるかもしれませんが、決して大きくてキラキラしたものではなくていいんです。私自身、夢の内容は年齢とともに変化し、昔のようにギラギラした欲を持つこともありません(笑)。

最近は自分にとって必要なものが明確になり、持ち物を最小限にしてコンパクトな生活に。特に病気をした後は、小さなことにも感謝できるようになったからか、ささいな願いやしたいことを書く機会が増えました。それが心地よくて、今、とても幸せなんです。