世の中の安眠対策で不眠は解消しない

ただ、多少寝入りがよくなることはあるものの、すべて一時的なものに過ぎず、どれも「これで不眠から解放される」という決定打にはなりませんでした。

数日経過すると、またいつものように眠れなくなったのです。

『健康寿命が“ぐーっ”とのびる! すごい「睡眠呼吸」』(著:虎谷生央 監修:青木晃/あさ出版)

今考えてみると、不眠を解消する絶対的な方法がないからこそ、世の中に眠るための情報があふれているのでしょう。そして、それだけたくさんの人が眠れなくて困っているのだと思います。

そして、あきらめかけていたときにふと気づいたのが、自分の呼吸が浅いことだったのです。

これが、不眠を解消する糸口になったのですが、ベッドに横になると、さらに新しい発見をしたのです。

それが、寝床に入ると起きているとき以上に、呼吸がしにくくなることでした。

いくつも買っていた枕やマットレスを、引っ張り出してあれこれ試してみましたが、どの寝具で寝ても呼吸がしづらく、胸のあたりが詰まっているように感じます。

起きているときでも呼吸が浅いのに、寝床に入って呼吸がしづらくなれば、気持ちよく眠れるわけがありません。

「自分が眠れないのは呼吸が原因なのだ」と、確信した瞬間でした。