呼吸が弱くなるもうひとつの理由

呼吸が弱くなる理由は、もうひとつあります。

それが、「寝具からの圧力」です。

寝具からの圧力とは、枕やマットレスなどと体が接している部分にかかる圧力のことです。

横になって寝る以上、重力の関係で多かれ少なかれ圧力がかかり、首や胸、お腹まわりにわずかながらでも圧がかかると、呼吸にかかわる筋肉や骨格の動きが制限されるため、呼吸が弱くなるのです。

これこそが、私が寝床に入ると呼吸がしづらい原因でした。

もともと呼吸が浅かった私が、年を取るとともに呼吸が弱くなり、寝床に入るとさらに弱くなるのですから、眠れるわけがなかったのです。

※本稿は、『健康寿命が“ぐーっ”とのびる! すごい「睡眠呼吸」』(あさ出版)の一部を再編集したものです。

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