(4)「卒業」から「最高峰」へ

ところがレストラン道はここでは終わりません。しばらくすると、そのお店となにかズレるな、と思う時が必ず訪れます。以前より美味しくないな、雑じゃないかなど、居心地がよくないと感じたり。もちろん実際にお店がネガティブに変わっていることもあります。

でもおそらく大きなポイントは、ご自身のステージが上がったということです。レストランに通うことで舌が鋭敏になり、お店全体の見方にも慣れて、もう今のレベルでは満足がいかなくなってしまうのです。

これはある意味、素晴らしいことといえましょう。その時が来たら卒業です。もう一段上のレストランへ上る時なのです。

※本稿は、『50歳からの美食入門』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。

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