お湯に浸かる時の3つの注意点

【なぜ、40℃なのか?】
実は、お湯の温度によって体への作用が異なります。

40℃は、温熱作用をしっかり得られて、安全に入浴ができる絶妙な温度です。

40℃以上、特に42℃を超えると、血液がドロドロになって血栓ができやすくなり心疾患や脳血管障害のリスクも高まるなど、体への負担が大きくなります。

それだけでなく、交感神経も刺激されて血圧が上がってしまいます。逆にぬるすぎると深部体温を上げることができません。

【温まる、かつ熱中症を回避する10分】
深部体温をしっかり上げるのに必要で、かつ熱中症を避けられるのが10分です。一方で、10分を超える長風呂は深部体温が上がりすぎて、熱中症のリスクが高まるため注意が必要です。

ちなみに、10分は長すぎる!という方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。「合計で10分」なので5分浸かったら体を洗って、また5分、という入り方でも構いません。

【効率よく体を温める全身浴】
肩までしっかり浸かる「全身浴」は、体を効率よく温め、血流を促進する温熱作用がしっかり得られます。お湯の圧力(静水圧)によって血液やリンパの流れが整い、浮力で関節や腰への負担も軽減されるため、体の重だるさもスッと引いていきます。

なお、みぞおちまで浸かる「半身浴」は、心臓や肺への負担が少ないので、全身浴で息苦しくなる方にはおすすめです。ただ、肩や背中が湯に浸からない分、体の深部まで温まりにくく、温熱作用が十分に得られません。静水圧作用や浮力作用も全身浴に比べて弱くなってしまいます。

半身浴は文字通り、「全身浴の効果をちょうど半分」にした入浴法です。

【これが究極の入浴法!】
(1)コップ1杯(200~300ml)の水分を取る
(2)手桶で10杯ほどのお湯を手足の先にかけ、次に全身にかける
(3)体や髪を洗う
(4)40℃のお湯に10分間、肩まで浸かる
(5)ゆっくり湯船から上がり、すばやく水滴を拭き取り保温をする
(6)コップ1杯(200~300ml)の水分を取る
(7)10~15分休憩する

※10分間浸かり続けるのがきつければ、途中で体を洗ったり、休んだりします。