腸内細菌は“バランス”が命

なぜ、このようなことが起こってしまうのでしょうか。

まず大前提として、腸内細菌というのは、「種類多く、数多く、バランス良く」存在するのが理想です。腸内細菌の多様性が高いほど、環境変化への適応力が高まったり、代謝や免疫の機能が最適化されます。

<『やってはいけない腸活』より>

そして、食材にはそれぞれ「付きやすい菌」「増えやすい菌」があります。たとえば同じ野菜であっても、キャベツとレタスでは、食べることで増える腸内細菌の種類は違ってきます。

にもかかわらず、「**は体に良いから」と同じものを繰り返し食べていると、その食材ならではの菌は増えるかもしれないけれど、ほかのものからの菌が入ってこなくなるため、結果的に腸内細菌のバランスがひどく崩れてしまうのです。

「細菌学的なバランス」の観点が抜け落ちてしまうと、むしろ腸にマイナスな影響を及ぼす可能性があるということを、どうか覚えておいてください。

 

※本稿は、『やってはいけない腸活』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

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やってはいけない腸活』(著:太田華代 監修:手島麻登里/三笠書房)

健康に気を使っているのに、なかなか腸の不調が治らない……。

それ、「やってはいけない腸活」をやってしまっている可能性が高いです。