「介護をしている方。がんばりすぎていませんか――?」介護の現場で生活相談員として働くのぶさんは「介護する人を支えるために、ぼくたち介護職がいます」と語ります。介護現場での心温まるエピソードや、介護のコツをXで発信し、フォロワーは3.7万人を超えるのぶさん。そんなのぶさんが伝えたい<読むだけで心がラクになる>メッセージを集めた著書『読むだけで介護がラクになる本』より、一部を抜粋して紹介します。
「細部への配慮」を要チェック
老人ホームを選ぶ際に重視すべきポイントはいくつかあります。その中でも、とくに見逃してほしくないのが「細部への配慮」。
一見目立たない部分に、その施設の本質が隠れていることが多いです。以下のチェックポイントを参考にしてください。
《「掲示物の高さ」に注目》
施設内の掲示物は、実はその施設が「誰の目線」を大切にしているかを知る手がかりになります。
掲示物が職員の目線に合わせて、高い位置に貼られている場合、利用者さんには見えにくくなります。一方、利用者さんの目線や、車いすに乗った方の高さに合わせている場合、利用者さんのことをしっかり考えている証拠です。
とくに、手すりにかからず絶妙な位置に掲示されている施設は、要チェックです。こうした掲示物は、利用者さんとの会話のきっかけになることを意識して配置されています。
たとえば、「今月のイベント予定」や「本日の献立」といった掲示物を利用者さんが自然と目にすることができれば、「今日のごはんはXXですね」といった会話が生まれるかもしれません。
掲示物の配置ひとつで、その施設が「誰のために存在しているのか」が見えてきます。