●「職員が部屋を出入りする回数」というポイント
たとえば、「ナースコールを押すほどではないけど、ちょっと職員さんの手を借りたい……でも迷惑かな……」と悩む場面。
多床室では、偶然訪れた職員に「ちょっと手を貸してもらえますか?」と気軽に声をかけやすいです。このような小さなお願いができることは、利用者さんにとって精神的な安心感につながります。
もちろん、費用面やプライバシー、生活音の有無といったポイントも大切ですが、意外と見落とされがちな「職員の出入りの回数」は、日々の生活の満足度に大きく影響を与えます。
施設選びをする際には、費用や環境だけでなく、こうした職員の関わり方の違いにも注目してみると、良い施設選びにつながるはずです。
そのうえで、多床室がいいか個室がいいかは、ご本人の性格や希望、体調次第によって異なります。
「他の人と交流するのが好き」「何かあればすぐ職員に相談したい」という方には多床室が向いているかもしれません。
一方で、「ひとりの時間を大切にしたい」「静かな環境で過ごしたい」という方には個室が合っているでしょう。
※本稿は、『読むだけで介護がラクになる本』(のぶ:著/すばる舎)の一部を再編集したものです。
『読むだけで介護がラクになる本』(のぶ:著/すばる舎)
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Xで介護のコツを発信し、フォロワー3.7万人。同業者だけでなく、家族介護をする人たちからも支持されるのぶさん。介護現場での心温まるエピソードもまじえながら、「読むだけで心がラクになる」メッセージを伝えます。毎日の介護の負担をぐっと減らす実践的なアドバイスも満載。





