冬野菜の温サラダ梅唐辛子みりんソースで
『冬野菜の温サラダ梅唐辛子みりんソースで』(撮影:広瀬貴子)
『婦人公論』(2025年12月号)の料理連載「お料理歳時記」では、「みりんとスパイス」を特集! まろやかな甘みで素材の持ち味を引き出してくれる、和食に欠かせない調味料、本みりん。実は、カルダモンやシナモンといった香辛料と相性がいいことを知っていますか。スパイスとみりんのマリアージュが楽しめる料理のアイデアを長尾智子さんに習います
(撮影=広瀬貴子 構成=北村美香 編集協力=角谷文治郎商店)

スパイスを組み合わせることで
みりん使いの新しい道筋に

みりんにスパイス。珍しい組み合わせでしょう? 甘みとコクをプラスしてくれるみりんに、スパイスを合わせることで、味に幅と深みを与え、独特の香りも加わります。料理に簡単に変化をつけられるので、とてもおすすめです。

みりん使いのコツは「きちんと火入れをする」こと。そうすることで、すっきりとした甘みになります。みりんにはスパイスに負けない骨太な風味があるので、この組み合わせがより生きてくるでしょう。

例えば、蒸した季節の野菜に「梅唐辛子みりんソース」を添えるだけで、いつもの料理がスパイシーに変化。和えものには「スイートチリソース」を。煮ものや焼きものには調味料代わりに。

スパイスには食欲増進、消化促進、殺菌・抗菌作用、抗酸化作用、冷え性改善、リラックス効果など、健康面での効果も期待できますから、毎日の食事で少しずつ取り入れるといいですね。

 

寒くなってくるとお白湯にもスパイス類を加えるという長尾さん。カルダモン2粒(ハサミで切り込みを入れる)、シナモンスティック適量、クローブ1粒をカップに入れ、熱湯を注ぐ。「体が温まり、スパイスの香りで癒やされます」