「あまり話さないこと」が第一歩
実はこれは、話を聴くプロである心理カウンセラーがやっていることと、とてもよく似ています。
カウンセラーの「聴く技術」も、根っこにあるのは、まず黙って相手の話を聴くことです。
先ほどのエピソードを心理学(心理療法)的に説明するならば、徹底して聴くことで上司は「受容」と「共感」を感じられて、自然と考えが整理されて上司の中で「自己一致」が起こり、発言や行動が変わったのです。
この記事では、これから、話を聴くときの準備から、考え方、具体的な話のつなぎ方、質問の仕方などを解説していきます。
いきなり全部をマスターするのはたいへんですから、少しずつ「聴く」ことの意味を感じながら身につけていきましょう。
まずは、「あまり話さないこと」を実践してみることをおすすめします。
それだけで何かが起こることもあるでしょう。
一方で、話さないで聴くのに徹することが意外と難しいと感じることも、あると思います。お互いに黙ってしまって不安になるかもしれません。
そんなときに役立つのが、この記事で紹介する聴く技術です。