秋吉 水はどうなんでしょう。体にいいと思って飲んでいたら、あるとき漢方のお医者さんから、水毒(体内で水が滞っている状態)になっているから、量を減らしなさいと言われてしまって。

瀬戸 細い川に大量の水が入ってきたら、洪水になるのと同じで、その人にとっての適量というものがあるんです。秋吉さんのように胃腸が強くない人が水分を摂りすぎれば、胃が処理しきれず、働きが落ちて、脳に血がめぐらなくなります。

ただ、「摂りすぎ=悪」というわけではなくて。めぐりを悪くする根本の体調を良くすることで、バランスをとる方法をおすすめします。つまり血を増やして、胃腸の働きの足りなさを補えばいいんです。

秋吉 そう簡単に洪水を起こさない川にすればいいわけですね。

瀬戸 はい。足りない要素、多すぎる要素を見極め、その人に合ったバランスを探すことが重要です。

秋吉 足りない要素を補うには、どのようなことが必要ですか。

瀬戸 たとえば気が不足しているなら、休息と栄養補給が一番大事です。ほかには、楽しくなれる人と一緒に過ごすのもいいし、気分のあがる服を着るのもいい。

血の不足にはタンパク質を摂る。お肉なら豚肉を。うなぎや山芋など「精のつく」ものも血を増やします。水は先ほど申し上げたように、体の処理能力に合わせた量を摂りましょう。