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温泉や買い物も楽しむために

老若男女、いろいろな仲間とフラット登山をした私の経験から言うと、普段から歩く習慣がある人なら、シニア世代でも、3、4時間ぐらいのコースは無理なく歩けると思います。

その際、どんな服装で何を持っていけばいいのか。初心者が揃えておきたい装備についてお伝えしましょう。大前提として、いくら気軽なフラット登山とはいえ、山に足を踏み入れる以上、遭難対策を万全に整えておくことは何より重要です。

低山だから安全なわけではありません。むしろ低山は登山道が整備されていないところも多く、道に迷いやすいですし、足を踏み外して滑落する危険性も。打ちどころが悪ければ命を落とすことだってある。それを心に留めておいてください。

遭難対策の必需品は、ライトとレインウェアです。山歩きの途中で疲れたり、景色に見とれたりして、下山が遅れることは多々あります。たとえ平坦な森でも日没後は真っ暗になり、ライトが唯一の頼りに。スマホのライトはバッテリーを消耗するので、ハンディライトかヘッドライトを携行しましょう。

また、山の天気は変わりやすく、雨が服の中に侵入すると体が一気に冷え、遭難のリスクに繋がります。レインウェアは防水性がある上下セパレートタイプのものを用意しておきましょう。

靴も重要です。ハイカットの登山靴だと平坦な舗装道は歩きにくく、ローカットだと山で足首を挫く危険性が。くるぶしまで覆うミドルカットが最適。片足重量300gから400g台で、ゴアテックスなどを採用した防水性能のある登山靴がおすすめです。

靴とレインウェアさえ高性能のしっかりしたものを揃えれば、服は長袖Tシャツにジャージパンツなど動きやすく季節に合ったものなら何でもOK。